放課後図書室

少し驚いた顔をした早瀬君は、すぐまたいつもの顔に戻って、


「どう思う?」


と逆に聞かれた。


「う……」


私は顔をまた下に戻す。


ずるい。


ホントにずるいよ。


早瀬君。




「中2の時さ、別に別れようとか言ったわけじゃないしさ、お互い」


「……うん」


「ずっとつきあってたんじゃない?
俺ら」


意地悪な顔でそう言う早瀬君。


勘の悪い私だって分かる。


今、問題のすり替えが行われたってこと。
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