剣舞
「経験上の判断よ。
それ以外に何もないわ。」
苦い気分でこたえる。
「ヴァイス様が・・・
こちらに貴方を尋ねた理由は、
ご存知でいらっしゃるかな。」
「・・・ええ。」
「貴方は、覇王に、どのような感情をお持ちですか?」
ずいぶん率直な質問だ。
「特に、何も。」
他人の彼に、語る言葉もない。
「道中、お気をつけて。
半月後に、お目にかかります。」
彼女は、会釈をして村に踵をかえした。
オリビアに背を向けて歩きながら、ディックは、この二人の実る事のない恋心を感じていた。
旅の踊り子と
一国の王・・・
どうあがいても、
結ばれはしない。
駆け落ちでも、しないことには無理だな。
そう思い、すぐに、覇王が、遣り兼ねない性格をしている事に気付き、胃に痛みを感じる。
救いは、オリビアの気性かな。
彼女なら、踏み止まってくれるだろう。
そう、気を取り直して
帰路を急いだ。
それ以外に何もないわ。」
苦い気分でこたえる。
「ヴァイス様が・・・
こちらに貴方を尋ねた理由は、
ご存知でいらっしゃるかな。」
「・・・ええ。」
「貴方は、覇王に、どのような感情をお持ちですか?」
ずいぶん率直な質問だ。
「特に、何も。」
他人の彼に、語る言葉もない。
「道中、お気をつけて。
半月後に、お目にかかります。」
彼女は、会釈をして村に踵をかえした。
オリビアに背を向けて歩きながら、ディックは、この二人の実る事のない恋心を感じていた。
旅の踊り子と
一国の王・・・
どうあがいても、
結ばれはしない。
駆け落ちでも、しないことには無理だな。
そう思い、すぐに、覇王が、遣り兼ねない性格をしている事に気付き、胃に痛みを感じる。
救いは、オリビアの気性かな。
彼女なら、踏み止まってくれるだろう。
そう、気を取り直して
帰路を急いだ。