剣舞
オリビアが、宿に戻ると、ディック=モンローと入れ違いになっていたらしく、ヴァイスから聞いた内容と同じ事を告げられた。
水宮楽師の年長者と相談し、ジルに成り行きを知らせに、舞師を二人ひそかにヴォルハムンに帰す事にした。
剣舞を奉納する方向へ、動き出したからには、水宮側に、他の民の命の保証を約束させねばならない。
迷いがあったはずの日没後の誘いに応じ、それを取り付けようと、オリビアは考える。
夕食後、彼女は、護身用に、本来の使い方など解りもせぬ長剣を携え、岬へ向かう。
治安の良い、水宮城下で物々しい長剣を持ち歩くことに、多少の抵抗を感じつつも、万が一に備えた。
灯台の麓に、腰をかけ、相手を待とうとしたとき、灯台の扉がすこし開き、かの男が声をかけた。
「オリビア、こちらへ。」
ヴァイスに手を取られ、螺旋状の細い階段を、上へ上へと誘われる。
やがて、頂きの狭い一室にたどりついた。
「呼び出して、すまない。」
ヴァイスがいった。
「いえ・・・。私も貴方にお願いがあったから。」
彼女は、用件を切り出す。
水宮楽師の年長者と相談し、ジルに成り行きを知らせに、舞師を二人ひそかにヴォルハムンに帰す事にした。
剣舞を奉納する方向へ、動き出したからには、水宮側に、他の民の命の保証を約束させねばならない。
迷いがあったはずの日没後の誘いに応じ、それを取り付けようと、オリビアは考える。
夕食後、彼女は、護身用に、本来の使い方など解りもせぬ長剣を携え、岬へ向かう。
治安の良い、水宮城下で物々しい長剣を持ち歩くことに、多少の抵抗を感じつつも、万が一に備えた。
灯台の麓に、腰をかけ、相手を待とうとしたとき、灯台の扉がすこし開き、かの男が声をかけた。
「オリビア、こちらへ。」
ヴァイスに手を取られ、螺旋状の細い階段を、上へ上へと誘われる。
やがて、頂きの狭い一室にたどりついた。
「呼び出して、すまない。」
ヴァイスがいった。
「いえ・・・。私も貴方にお願いがあったから。」
彼女は、用件を切り出す。