6 L O V E .
「お久しぶりっす」
「おっ慎太郎きたかー」
駅前じゃ有名なステーキ屋に聡さんを始め、軽音のめんつが勢ぞろい。
夏休み前に引退してからも3年はよく顔を出しにきていたけれど、最近は受験の忙しさからかほとんど会っていなかった。
「合格おめでとうございます。これ、俺とケンからっす」
そういって適当に某激安の殿堂でこしらえたお菓子の詰め合わせを渡した。
「おー!サンキュ!俺、これ大好きなんだよな~」
相変わらず聡さんはテンションが高い。
店に来ていたのは、3年生が5人と2年生が6人だった。
こうも男ばっかだとむさ苦しいことこの上ない。
「なーな、慎太郎。お前、今彼女いたっけ?」
とりあえず空いていた席に座りメニューを眺めていると、聡さんが話をふってきた。
しかもよりによってその話題、か。
「あー・・・今日別れました」