6 L O V E .
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「桜、おはよ」
「おはよう!」
いつもと変わらない朝。
幼馴染と分かれ道までを歩く。
聡のノロケ話や男子校はむさ苦しいとか他愛のない話。
この時間があたしに"日常"を感じさせてくれる。
「あ、留美!」
噂の彼女が可愛らしくコンビニの前に立っていた。
「ごめん、桜!こっからは留美と行くわっ」
「おう、精々フラれないようにね!」
「わかってるっつの」
まっこの1ヵ月後、見事に聡はフラれるんだけどね。
当たり前だけど、このときはそんなこと誰も知る由もなかった。
「さて、行きますか」