6 L O V E .
「あれ?あの子って聡のこと追っかけまわしてた・・・「瀧、うるせーよ。一番右、俺の弟」
「え?どれ?あ、あいつ?うわ・・・恭平と似てイケメン・・・世の中不公平すぎる・・・」
あいつも俺と同じように真ん中じゃなく、客席から見て左側に立っていた。
ニコニコ笑っていた彼女はいない。初めて見る真剣な表情。
俺は、すでにあいつから目が離せなかった。
お前は・・・俺がこのライブに出ること知ってんのか・・・?
「こんばんはー!北高二年生バンドのRabbitsです!今日は先輩方の卒業を祝して、元気いっぱいやっていきたいと思いまーす!では、ジュリマディのコピーで、『いるか13号』!!!」
ボーカルの元気な声と同時に、演奏がスタートする。
「やっぱ北高生、バカ元気いいな」
「それ褒めてんの?」