6 L O V E .
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私は寧々の話を聞いていてもたってもいられなくて、学校を飛び出した。
途中、先生とすれ違って声をかけられたけど、立ち止まることはなかった。
"たしかねえ、スダ?いや・・・す・・・スガだ!そうスガって名乗った!"
"なんかねー朝、会いたかったけど会えなかったし、連絡先も知らないから待ってるって。もしかして・・・ストーカー?"
"でね、勢いあまって学校でこんなこと起きてーって話したらスダくん、血相変えちゃって・・・大学まで行ってやるとかなんとかって・・・大丈夫かなあ?"
須賀君・・・ほんとにお人よしだよ・・・。
なんでそこまでするの?
私はあなたとは一緒にいちゃいけない人間なんだよ・・・。
"大事にしてくれる人がいる。それってすごいことだと思わない?"
そうだよ。すごいよ。
私なんかのこと大事にしてくれる人がいる。
だったら、私も大事にしなくちゃいけないんだよ。
大事にしたいんだよ。