6 L O V E .
「だからっ…榊さんは…こんなに誰かを思いやれるんだから、人を愛せないわけないです…」
言葉は支離滅裂だったかもしれない。だけど、伝えたい。あたしが好きな榊さんは、愛情にあふれた人なんだって…。
「み、やび…」
甘く切ない声が耳元でする。
ぎゅっと榊さんはあたしにしがみつくように抱きついた。
「っ」
ど、どうしよう。
あたしの胸にうずめられた榊さんの頭。髪の毛と吐息がくすぐったすぎる。