桜の花が散る前に
まるで俺の記憶をかき消していくかのように。
俺から大切な物を奪っていくように―
「大切な物は失った時に初めてその重さに気付くのです」
眠い目をこすりながら受けてた英語の授業
そういえば先生があんな事を言っていた気がする
今なら分かるよ
先生の気持ち
後悔しか胸に残らない
悲しくて苦しくて
言葉にならないこの気持ちが
君が旅立ったあの日
桜の花が散る前に
君に伝えたい言葉があった。
伝えよう、今日こそは伝えよう。
でも結局出来なくて
明日がある、また明日伝えよう
明日があるって誰が決めた?
未来は誰にも分からないのに
明日があるって信じてた。
明日もきっと君の隣で笑っていられるって信じていた。
今なら伝えられるかな。
君は何処かで聞いててくれるのかな。
届くかどうか分からない
だけど君に最初で最後のメッセージを送ろう。
今年こそは
桜の花が散る前に―