Best Love ~美麗ver~
ポンッ
不意に、頭の上に手が置かれた。
「わっっ、 ・・蓮(れん)?」
「よっ、美麗!」
見上げると、秀次と同じ顔をした蓮がさわやかな笑顔を浮かべて立っていた。
戸田 蓮
戸田 秀次の双子の兄で、見た目は肌の色を除いては本当にそっくりや
けど頭は、蓮が秀次の分まで取ってしまったのかと思うくらい差がある
不憫なもんやで。
「どうしたんや?クラスに戻らなもうすぐ授業始まるで。」
「あぁ。けどこれ、忘れないうちに渡しておこうと思って。」
そう言ってウチに差し出した蓮の手には、小さなキーホルダーがのっかっていた。
「ぷー太!!」
ウチの大好きなブタのキャラクターや!
「え、どしたんコレ!?めっちゃ可愛いやん!!」
「喜んでもらえて良かった。昨日たまたま見つけたから、買っておいたんだ。」
ウチがほぼ無意識に手を差し出すと、チョコンとぷー太のキーホルダーがのっけられた。
「ホンマにありがとう!!」
教室を出て行く蓮に大声で叫んだ。
「うん、じゃっ!」