[完]ヤクザが愛する女~Ⅲ~
何年ぶりだろう…


私の目に涙が溜まった。


「お母さん…どうして…?」



お母さんは私に近づいて


「龍司さんがね貴方に会って欲しいって言ってくれて…」



そう言ってお母さんは私を抱きしめた。


お母さんはやせ細っていた。


しかしその手に力を込めて


「綺麗よ夏愛。本当におめでとう。今までごめんね…」



お母さんは泣いていた。


その言葉に私の頬に一粒の涙が伝った。


「お母さん…」
< 74 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop