ボヤケる視界のさき
1度も来たことのないこの場所を知っていた!
それほど大きくないこの公園を…。
この公園の周りには木が立ち並び、家があまり目立たない。
まったく一緒だ…!!
…夢で見たものと…。
鳴は俺に振り向くとベンチに座るように促した。
俺は鳴に従い、隣同士近くもなく遠くもなく微妙な間隔で座った。
俺が何を何を話して良いか口ごもっていると、鳴は空を見上げて口を開いた。
鳴「…達也…いや、たっちゃんはね…鳴と初めて会ったわけじゃないの…。」
鳴の言葉にさほど驚きはしなかった。
この場面でこんな嘘をつくとは思えない。
…けど、俺にはまったく記憶がない。
俺はあることが頭をよぎる!!
達也「俺…全然記憶にないんだけど…なんで?」
俺は頭によぎったこと自分で言いたくなかった。
だからといって鳴が言ってもちゃんと聞き入れるかは自信がない。
そんな簡単に受けきれる程俺は強くない。
…強くない。