ボヤケる視界のさき
明かされる過去
―10年前―
まだ保育園の頃。
鳴たちは、よく3人で行動していた。
鳴「ねぇ、またサッカーするの?」
鳴は拗ねて、たっちゃんに聞いた。
たっちゃんは「当たり前だろ」と言い、いつものように智くんとサッカーを始めた。
いつも2人でサッカーばっかりして鳴は見てるだけ…。
そんな毎日がつまんない…!!
でも、たまにいいことがあるんだ!
それはね…鳴のわがままを聞いてくれるの!
サッカーをやめてくれて鳴に構ってくれる。
時にはままごとをしたり、時には冒険したり。
冒険といっても小さい鳴たちには見たことのない場所が多くてそこを探索する。
けど今の鳴たちにはその冒険は物足りない。
そして今はもう日が傾いてきていた。
その時に鳴はいつも言うのだ。
鳴「たっちゃん、早く帰ろうよ?」
するとたっちゃんはすんなりと止めてくれて、たっちゃんと鳴は智くんとバイバイするの。