ボヤケる視界のさき
けど、たっちゃんの様子はまったく変わらない…!!
そんなときにまた降りかかってくる嫌な現実!
今度親の事情で引っ越しが決まったことを知らされる!!
引っ越しの日にちは12月20日。
鳴の誕生日の日。
小さな鳴には辛すぎた…。
あと1週間でこの街から離れる!
いや…たっちゃんから離れてしまう…!!
そんなのいやだ…いやだ…!!
それからの鳴は保育園に行かなくなり部屋で泣き続けた。
どんなに涙を流しても、涙は止むことなく流れ続けた…。
そして鳴の誕生日前日になった。
鳴は最後にたっちゃんに会いたくて、いつもサッカーしているちょっと家から離れた公園に足を運んだ。
空は青く広がっていて、その青空から雪が降ってくる。
けど、雪は積もってはない。
鳴は歩くのが速くなる足をゆっくりに調整して、一歩一歩公園に歩み寄る。