ボヤケる視界のさき
すると突然、お家からパパが電話を持って飛び出してきた!
とても慌てた様子で…。
そして鳴のとこまで駆け寄ると、1度深呼吸をしてハッキリとこう告げてきた!
「達也くんの意識が戻ったそうだ!」
鳴はブレスレットを抱いた。
とても嬉しかった。すぐに会いに行きたいと思った。
けどその喜びはすぐに打ち砕かれた…!!
「だけど…打ちどころが悪くて…記憶喪失…だそうだ…。」
その瞬間鳴は力が抜け、その場にへたれ込んだ…。
鳴との今までの記憶がたっちゃんにはない…!!
今までの想い出が全て白紙になった…!!
鳴の受け入れたくない真実!
その日鳴は一晩中泣いた。
どんなに泣いてもこの苦しさはとれることなかった…!
たっちゃんに会いたい…でも会うのがこわい…!!
たっちゃんが鳴のことを忘れていることなんて信じたくないから。