【短編】ヒーロー
こんなちょっとの事で、真っ赤とかバカみたい……。
鏡から目線を外し部屋へと戻った。
「颯ちゃん、乾かすの時間かかるかもー。
制服だからさ……これ服。お父さんのだけど」
「ん……」
座ってミルクティーを飲んでても落ち着かない。
部屋に颯ちゃんが居るってだけで……
なんかドキドキする。
「トイレ借りるわ」
「あ……うっ、うん」
颯ちゃんが部屋から出たら大きく呼吸。
すぅーはぁー……
駄目だ。
颯ちゃんが居るって思うと呼吸も出来ない。
いちいち反応してしまう。
私……相当なバカだね。