【短編】ヒーロー
「え? パシリ止めるんだ~良かった、邪魔なのが消えて」
「はぁ? あんたねぇ!」
私を見下し大笑いする女の子に、キレたようちゃんを止めた。
「ようちゃん……さっちゃんも、ありがと。
待たしてるんでしょ? 行こ?」
納得いかない顔で、頷く2人と教室を出ようと思った瞬間。
強く肩を掴まれ振り返った。
「へ? ……颯ちゃん?」
そこには、怒った顔で私を見つめてた颯ちゃんが居た。
「……どういう事?」
「へ?」
全く意味がわからない。
颯ちゃんの行動に唖然としてる皆。
「パシリ止めるとか聞いてないけど?」
あぁ……そっか。
颯ちゃんにしたら、使える女が居なくなっちゃうもんね。
そだよね。
困るよね。