【短編】ヒーロー



「萌子、今日委員会出といて」


私のあだ名は【萌】だけど、颯ちゃんだけが【萌子】って呼ぶのも、特別な気がして嬉しい♪



「うん、いいよー。颯ちゃん、用事?」

「んぁ?」



う……ごめんなさい。

怪訝そうに答える颯ちゃんに、つい心の中で謝った。


聞いちゃ駄目だったのかな……。


颯ちゃんは、かっこいいしモテるんだけど……ちょっと恐い。


まぁ、それでもモテるのは顔だよね~。




颯ちゃんの変わりに出た委員会で、
また……怒られる私。



勿論、原因は……。



「馬場さん? 委員は佐々木君ですよね?
何故、貴女が出るんですか?」

「えっと……佐々木君は、用事で」


この委員の先生、ヒステリックで嫌いなんだよなぁ。


結局、委員会が終わっても、残らされて怒られた。





つ……疲れた。


お説教長いんだもん。

てか、私じゃなくて颯ちゃんにすればいいのにさ?



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