S的?彼氏の思うコト ~平畠 慎太郎side story~
あの日、バイトが終わった俺は、更衣室で着替えを済ませるとロッカールームへ移動した。
ドアノブに手を掛けたが、中から聞こえる声に手を止める。
「ーお化け屋敷のリニューアルって、あの新しいバイトの案なんだろ?」
「ああ。内田さんがえらく熱心に頼み込んでたけど、殆どあいつの意見らしいな。」
どうやら、俺の話をしている様だ。
ワザと中に入って会話を止めても良かったのだが、何と無く俺はその会話を聞いていた。
「まあ、評判も上々だし、内田さんもチーフマネージャーに昇進するらしいし。内田さん的にも結果オーライでしょ?」
俺は初耳だったが、内田さんの昇進は素直に喜べた。
「何で、内田さんもあんなペーペーの意見取り入れたんだろ?たかがバイトだろ?」
その声に、気が付くと俺は勢いよく扉を開けていた。
俺の姿に驚いたのか、中で話していた2人の男性社員は一斉に俺を見る。
それが、今までしていた噂の主だと分かるや否や、そそくさとロッカールームを出て行った。
背中で2人の気配が居なくなったのを感じる。
俺は、誰に陰口や悪口を言われても構わない。
ただ…。
「くそっ。たかがバイトだと?」
確かに俺は素人だ。
だが、自分なりに努力して作り上げた提案書だ。
それを、何も知らない奴らから全否定された気分だ。
「されどバイトなのにねぇ。」
いきなり後ろから声がして、思わず振り返ると、社員の片岡すみれさんが不機嫌そうに腕を組んで立っていた。
ドアノブに手を掛けたが、中から聞こえる声に手を止める。
「ーお化け屋敷のリニューアルって、あの新しいバイトの案なんだろ?」
「ああ。内田さんがえらく熱心に頼み込んでたけど、殆どあいつの意見らしいな。」
どうやら、俺の話をしている様だ。
ワザと中に入って会話を止めても良かったのだが、何と無く俺はその会話を聞いていた。
「まあ、評判も上々だし、内田さんもチーフマネージャーに昇進するらしいし。内田さん的にも結果オーライでしょ?」
俺は初耳だったが、内田さんの昇進は素直に喜べた。
「何で、内田さんもあんなペーペーの意見取り入れたんだろ?たかがバイトだろ?」
その声に、気が付くと俺は勢いよく扉を開けていた。
俺の姿に驚いたのか、中で話していた2人の男性社員は一斉に俺を見る。
それが、今までしていた噂の主だと分かるや否や、そそくさとロッカールームを出て行った。
背中で2人の気配が居なくなったのを感じる。
俺は、誰に陰口や悪口を言われても構わない。
ただ…。
「くそっ。たかがバイトだと?」
確かに俺は素人だ。
だが、自分なりに努力して作り上げた提案書だ。
それを、何も知らない奴らから全否定された気分だ。
「されどバイトなのにねぇ。」
いきなり後ろから声がして、思わず振り返ると、社員の片岡すみれさんが不機嫌そうに腕を組んで立っていた。