クール×彼 Ⅲ


………ちゅ。


「……んっ」


智佳の甘い声が漏れる。
苦しい様子だったから、オレは唇を離した。


「『夏樹くん』って言った」

「………あ」


とっさに嘘をついてしまった。
本当は、そんな事考えていない、本当は…


「嘘、
キスしたくなった」

「え/////」

「智佳、ありがと」

「………うん」

「オレもさ、智佳の事、すげぇ好き」

「え??」

「いや、何でもない」

「えっ!!
何でよっ!本当に聞こえなかったのー」

「聞かなくてもいいよ、オレの独り言だから」

「えーーーっ!!」





End.


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