クール×彼 Ⅲ
教室に入って、奈留が思い出したように私に質問してきた。
「あ、
智佳は用意しているの?」
「何を??」
「え??」
「は??」
用意するものなんてある?
私が考えていると、
奈留が驚いた顔で答えた。
「誕生日でしょ??」
「ん?誰の??」
「夏樹くんのっ!!」
「…………へ!?」
なななな、夏樹くんの誕生日っ!!?
知らなかったぁ…
つか、一応、彼女の私が知らなかった事を知っている奈留って…凄い。
「まさか、知らなかったなんて…」
「ははは」
「どうすんの??」
「一応、おめでとうって言っておく。」
「いつ??」
「休み時間とかは会えないから…放課後?」
「夏樹くんも可哀相に」
「え??」
「頑張ってね」
「ぅ、うん」