わたし、カレシ詮索中です。
ルキがごほんと咳払いをして微笑む。
「とにかく、今日はもう用意したから俺が作るよ。いい?」
「…うん」
仕方ない。
だって私の舌はもうルキのおいしい料理に慣れてしまっているのだ。
今さら自分の雑な料理を食べたくはない。
頑張ったのはバレンタインの時だけだ。
「今日の夕飯はオムライスなんだけど」
「オムライス…っ」
大好きだ、オムライス。
ものすごく好きだ。
それをこのタイミングで出してくるなんて、ルキはずるい。
もう料理を作ろうなんて思えなくなるじゃないか。