わたし、カレシ詮索中です。


急にルキが笑いだす。

「どしたの?」

「…いいや。ルカがうれしそうだなぁと思って」

表情の乏しい私のことをこれほどわかってくれるのは、ルキだけだと思う。

コミュニケーションが苦手だから、そういう風に気持ちを理解してくれるルキにはとても感謝している。


…でも、さ。

「うん、オムライス大好きっ」

「わぁっ」

腕に飛びつこうとしたら、どうして避けるの?

どうして私と微妙に距離を置くの?


ルキが作ってくれたオムライスはすごくおいしかったけど、気分のせいかちょっと味気なく感じた。

オムライスには何も罪がないのに、申し訳ない。



< 6 / 19 >

この作品をシェア

pagetop