わたし、カレシ詮索中です。


ふてくされている私を、ルキが心配そうに見つめてくる。

「バニラアイス、好き?」

「うん、大好き」


そう言った途端、ルキの顔が真っ赤になる。

きょとんとしている私から顔を背けて、

「いや、そういう意味じゃないよな、うん。わかってるから」

私はちょっと考え込んでから、ルキの服のすそを掴む。


「…ルキのことは、もっと大好きだよ?」

「…っ。アイス、取ってくる」


ルキが消えていった台所の奥から、ゴツッとかガンッとか痛そうな音が聞こえてくる。

アイスを持って戻ってきたルキは、何だか全身ボロボロだった。

一体台所で何があったんだろう。


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