【完】♥KEEP OUT♥~この恋は立ち入り禁止~
海斗のことは、中学のときからよく知っていたから、何言っても効かないことは百も承知だ。
「何で、制服汚れてんの?」
制服を見てみると、所々汚れていた。
あのときか。
「ここに来る途中、上から女が落ちてきた」
「は? 女の子が落ちてくるとか、有り得ないだろ?」
それが落ちてきたんだよな。
体育館へと向かっていると、階段から女が落ちてきた。
そこには、丁度通りかかった俺が居て、俺がクッション代わりなった。
「ねぇッ、あの先輩格好いい~」
「隣の人も結構イケてる♪」
俺は、隣で愛想振りまいてる海斗とは違い、女とはあまり連[ツル]みたくない。
この2年間で、香水の臭いがキツい先輩が周りに居た為、少し嫌になった。
新入生か....。
あの女も赤いネクタイしてたっけ。
うちの学校は学年で色分けされている。
俺たち3年が青、2年が緑、そして1年が赤。
あの、中学生みたいな子供がこれからどう変わるか気になるな。
この出会いから、俺はあいつのことが気になり始めた。