【完】♥KEEP OUT♥~この恋は立ち入り禁止~
すぐに降りて、申し訳ない顔で謝った。
王子様も笑って許してくれると、思っていた。
「許すわけ無[ネ]ーだろ」
なっ?!
驚いて顔を上げると、そこには王子様ではなく、低い声で怒っている彼が居た。
それがとても恐くて、気押された。
「ん? そのネクタイ....、1年か?」
ネクタイ?
私のネクタイは赤。
何か違うのかと思い、彼のネクタイを見る。
青? 男女で色が違うのかなぁ。
「なら、知らないのも当たり前だな」
1人で納得している彼を疑問に思った。
「これから、俺がどんな立場にいるか知ると良い」
意地悪そうにクイッと口元をあげた。
ドクッ....。
その姿があまりにも格好良くて、胸が高鳴る。
彼は私の方に向かって来る。
え、ちょ.....?!
胸の鼓動が早くなる。