手紙
「え?あ、あぁっ帰りにちょっと寄った・・・」
ワザとらしく目を逸らして答える沖田だが、そんなことにも気づかず、土方は早速手紙の話を持ち出した。
「やっと返事きたのか。何と書いてあった?」
「あ、そうそう。2010年にもですね、土方さんの句が残っているそうですよ」
満面の笑みで言ってやる。
「・・・・え?」
気の抜けた土方の声。
沖田は今にも吹き出しそうだったが、そこはあえて堪えた。
「今は身内だけしか知らないかもしれませんが、未来では全国民が知っているわけです。もう少しうまく詠みましょうね」