手紙

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あれから屯所に戻った沖田は、さっそく筆を握り、睦月への返事をと試みた。






この1週間、書けなかったのは土方と斎藤のせいだ。





沖田は2人を恨みながら睦月への返事を考えていた。





土方が睦月に会わせろなんて言うから、沖田がずっと心に秘めていた「会いたい」という気持ちが一気に湧いて出た。





斎藤の「惚れてるのか?」という質問には自分でも答えがわからなかった。






だけど、そんなのはもう関係ない。





自分が伝えたいことを書けばいいのだ。





沖田は、桜の助言がどれだけ大きいか、再び真っ白な紙に向かって初めて実感した。





ゆっくりと筆を滑らせる。





思った以上にスラスラと書ける手紙は、沖田の気持ちそのものを表しているかのようだった。





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