手紙
第六章
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この間まで咲いていた桜はもう散った。
沖田は庭の裸になった桜の木を見つめて、切ない顔をしてみせた。
気づけば冬が過ぎ、春となるも、桜が散る季節。
沖田の元に、手紙はまだ届かなかった。
やはり、夢だったのかとさえ思ってしまう。
そもそも最初からあり得る話じゃなかったのだ。
突然届かなくなっても不思議じゃない。
「はぁ」
沖田はため息をつき、今まで睦月からきた手紙を読み返してみた。
そういえば最後に来た手紙には「返事がこれからちょっと遅くなる」と書いてあった。