手紙





何でこんなに必死になっているのか、自分でもわからない。





ただ、早く睦月からの手紙を自分の手元に置きたかった。






睦月とつながっていることを、早く確かめたかった。







いつの間にか腰まで水に浸かっている自分に驚く。






ようやくビンをつかみ、急いで岸に戻る。






濡れている服もお構いなしに、早速手紙を読む。







久しぶりの睦月の文字。





そこには、もちろんの如く返事が遅れたお詫びがあった。







そして、最後の文字に胸が高なった。






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