手紙
「まぁ、結局家にいても勉強しないしね。で、睦月も行くでしょ?」
恵理からの突然のフリに、何も聞いていなかった睦月は驚いて変な声を出した。
「ほえ?」
「街に出ようって言ってんの。今日も真帆が行きたいんだってさ」
「なるほど~」
だが睦月は笑顔でこう続けた。
「あたし行かないよ?」
「え?」
3人が一斉に睦月を見る。
「何で!?」
「てか、昨日も睦月だけ来なかったよね?」
「まさか!1人抜け駆けで受験勉強でもしてるの!?」
「してるわけないよ~ただちょっとね。行きたいとこあるんだ~じゃぁね~」