手紙




波の音が耳のすぐ近くを通り過ぎていく。




沖田は目を閉じ、それをじっくりと味わった。




目を開けると、睦月の時代にトリップでもしているんじゃないかって一瞬でも思ってしまった自分に驚く。





「はは・・・ありえないでしょ」






沖田はいつものごとく海にビンを流す。





その時、鼻の頭に違和感を感じた。





濡れている。






「雨・・・・」






ポツポツとだが、空から雨が降ってきていた。







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