手紙
それでも気にせずに海を見つめる。
どんどん沖に流れていくビンが、羨ましく見える。
自分だって睦月に会いたいのに。
睦月に会えるのは、このビンだけだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・え?いやいやいやいや・・・俺は・・・・・・」
一旦冷静になり、頭の中を整理する。
「今俺、ビンなんかに嫉妬した?」
整理した結果、そんな言葉が出てきた。
「くだらない。帰ろ・・・・」
沖田が屯所に戻った時、すでに雨はどしゃぶりだった。