手紙
ロクに説明もせずに、鞄を振り回し、スキップで教室を出る睦月。
3人は止めることもできず、唖然とその様子を見続けた。
「ねぇ、睦月絶対何か隠してるよね」
小さな沈黙を破ったのは真帆だった。
「明らかに、だね」
「男かな~?」
「まさか~睦月が?」
「・・・・・追う?」
「後つけるってこと・・・?」
慎重な声で美奈が言う。
「でも真帆、街出たいんじゃなかったの?」
そんな恵理の言葉に、真帆は堂々と答えた。
「だって気になるじゃん!」