手紙
どこをどう間違えると、そんなことになるのだろう。
睦月はいつの間にか砂につまずき、転んでいた。
「ほらー言わんこっちゃない。危なっかしいんだよお前は」
睦月の腕を掴み、起こそうとする翼。
その引っ張りに任せ、睦月は立ちあがった。
「大丈夫!いつものことだから!」
スカートについた砂をパンパンと2・3回はたき、満面の笑みを見せた。
だが翼は苦笑い。
「いつもこんなんなのかよ・・・」
聞こえるか聞こえないかの小さい声。
何も考えていない睦月には、もちろん届かなかった。