手紙



誰もがそう思っていた時、睦月の家ならば左に曲がるのを、突然右に曲がった。



「あれ?家じゃない…?」



恵理の呟きに、真帆がコメントする。




「そう、みたいだね」



続いて美奈が口を開いた。



「どこ行くんだろ……」




「早く行こうっ見失うっ」



真帆の駆け出しに、みんな一斉に走り出す。




が、遅かった。




角を曲がると、睦月はもういなかった。




「あれ?消えた…?」




「まさかそんなはず……」



だが、どう見ても睦月はいない。




「どこ行った?」



3人キョロキョロと違う方向で睦月を探す。




そして、




「あ、いた!!」




見つけたのは恵理だった。



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