手紙






「沖田さんに会うため」なんて言えるわけがない。




「だったら京都で何すんのさ」




少し口をふくらませてみる。






「あれさ。金閣寺とか?」





「何それ。つまんないの」





「だったらお前は鹿せんべいでも食べとけ」






「先生、それ奈良です」





適格なつっこみをする妃菜。






「うっせぇ!」とドデカい声が耳を突く。





< 219 / 432 >

この作品をシェア

pagetop