手紙
「11月4日・・・・今日の日付だ・・・」
あえて年号を書いていないのは沖田の優しさだろうか。
「ホント・・・奇跡ってあるんだ」
不意にこぼれる涙に、沖田の温かみを感じた。
この手紙は、沖田が今から150年程前に書いたもの。
タイムスリップなどしていない。
だけど、150年も経っていれば、ビンも簡単に開くはずもないし、文字も読める状態ではない。
それなのに誰にも見つからず、波にもさらわれずここにある。
そして、睦月だけが見つけることができた。
2人は奇跡で繋がっている。