手紙
それから睦月は、今までの沖田さんとのことをすべて話した。
汚いビンを拾ったこと。
それをきっかけに、好奇心だけで自分も手紙をビンに入れ、流したこと。
新撰組一番組組長、沖田総司となのる人から自分宛に返事が来たこと。
返事を返すと、また返事が来たこと。
時空を超えていると知ったこと。
何度も疑われたけど、信じてくれたこと。
1度文通が途切れてしまったけど、また流すと、再び返事が来たこと。
修学旅行で、会う約束をしたこと。
京都の海で、沖田からの手紙を拾ったこと。
完全に150年経っている手紙なのに、自分だけが読めたこと。
奇跡があるって知ったこと。