手紙
好きになってしまったこと。
本気で、会いたいって思ったこと。
思い返すと、自分のしてきたことに驚いた。
「何気ない沖田さんとの会話が好きだった・・・」
妃菜はそれをずっと黙って聞いていたが、話終わってからのコメントに、睦月は驚いた。
「睦月、それ変だよ。新撰組の人じゃないよ」
「え・・・・・?」
何年ぶりに否定されただろうか。
睦月は訳が分からなく、体を硬直させた。
「だって海だよ?必ず同じ場所に辿り着く保障はない。それに時空を超えているなんて、絶対誰かが面白がってしてるだけだよ」
「何・・・それ」
「あたしが思うにはね、睦月が流すビンは、多分戻ってきてるんだよね。それで、またここの近くの人が、沖田総司を偽って手紙を書いて、その辺の砂浜に置いてるんだよ。そうでもしなきゃ必ず届くのは不可能でしょ?」
だから奇跡って・・・・