手紙
そう言おうとしたが、なぜか言えなかった。
悲しかったのだ。
妃菜には信じてもらえると思った。
助けてくれるって思った。
こんな助言、待ってない。
「もしこの手紙を書いてる人が、その辺の人でも、本物の沖田総司でも、この文通はやめたがいいよ」
「え・・・・?」
「もし会って、その辺の人だったら絶対冷めちゃうでしょ?沖田総司だとしても、会えない。会えるはずがない。だからよけい睦月が苦しむだけだよ。だからさ、文通はもうこれきりにしよ。返事も書いちゃだめ」
呆然とする睦月。
「で、でも・・・・」
「じゃあ、睦月はどうしたいの?」