手紙
「沖田さん、貴方は今何をしていますか・・・?」
睦月は沖田を想い、海を見た。
「もう、待っていませんよね・・・?」
言いながら、ある箱に目線を移した。
これまで海に流すことなく、この箱に溜めてきた沖田への手紙。
忘れるため文通はやめてしまったが、手紙だけは書き続けていた。
こんなんで忘れられるはずがない。
分かっていた。
叶わない恋だって。
いくら想い合っても、会えることは出来ない。
声を聞くことも出来ない。
忘れなきゃいけない。