手紙
朝、少し早起きして、睦月は1枚の紙にそう書いた。
そして睦月曰くの「未送信ボックス」に収める。
いつの間にか大量になった沖田への手紙は、2人の空いた時間を示しているようだった。
「よし、行ってきます!」
大学生活1日目。
睦月の新たなスタートが始まった。
あれから悩みに悩んだ結果、地元の大学を選んだ。
京都もいいが、沖田と繋がっているのはこの北海道の海である。
もし沖田から手紙が来ても、いつでも気づくことができる。
結局睦月は、沖田から抜け出せていないのだ。