手紙
会いたくて会いたくて、何度も涙を流した。
いくら両想いでも、会えないと意味がない。
声が聞けないと、意味がない。
文字だけじゃ、物足りない。
睦月は涙をこらえ、ビンを海に流した。
ゆっくりと流れていく睦月の手紙。
それをじっと見つめ、ふと考える。
このままビンを追えば、沖田に会えるかもしれない。
睦月はどんどん流されるビンを眺めた。
沖田さんに、会いたい。
睦月の中でこの言葉が何度も何度も繰り返される。