手紙
修学旅行の写真を思い出したのだ。
「蒼井睦月です。沖田さんに、会いに来ました」
「え・・・?どういう・・・何で睦月が・・・」
「訳が分からない」という顔をしている。
それもそのはず、ずっと会えないと思って文通をしていたのだから。
「あたしが、あまりにも沖田さんに会いたくて、海を越えて、時を超えてやってきました」
笑顔を向けるが、未だに沖田の顔は強張っている。
「お体は、大丈夫ですか?」
「あ・・・あぁ。今のところは・・・」
「それはよかったです。あ、もしかしてあたしが今目の前にいることに、驚いていますか?」
にやりと笑い、何でもわかったような口調で睦月は言った。
「そりゃ・・・・だって、なんで睦月がこんなところに。この時代の人ではなかったんじゃ・・・」