手紙
「あの、睦月さん。全部声に出てますけど・・・・」
「え!?あぁ!!」
あわてて口をふさぐ睦月だが、そんな行動はもう手遅れ。
「す、すみません・・・」
「いいんですよ。あ、でも・・・手くらいつないでいいですか?」
「え?」
返事も聞かずに睦月の手を握る。
「声に出した罰です」
意地悪な笑みを浮かべ、また行き先を目指した。
「それ、理由になってないですよ?」
小さく笑う睦月は、すごく幸せそうだった。