手紙





「はい、出来たわよ。沖田さんに見せにいきましょうっ」








最後に背中をポンと叩き、睦月を押した。








蝶の柄の入ったピンク色の着物。









黄色の帯はとてもきつく締められていて、初めての睦月には苦しかった。








「せっかくだから」と言って、髪も上に束ね、大きな花の櫛をさした。







そして今度こそ、沖田の前に見せる。







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