手紙
第二章

____4





「桜、だいぶ咲いたな」




襖を全開にし、中庭を眺めながら刀の手入れをしている沖田の自室に、桜の花びらが風に乗って入ってきた。





春を知らせるその光景に、思わず手も止まる。





そしてふと、机にある一通の手紙に目を向けた。




「はぁ・・・」




思わず出るため息に、気持ちが複雑になる。




昨日行った海で拾ったその手紙は、もちろん沖田宛で、謎の「蒼井睦月」から。





初めは面白半分で返事をした。





だがまさか、また返事が返ってくるとは思わなかった。





そして今回の手紙で、また新たな謎が生まれた。






「何だよ時空移動って・・・」






顔を歪ませ、手入れしたばかりの刀を鞘に納める。





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