手紙
これだけ闘って、血一つ流していない。
だが、沖田は血まみれになっていた。
返り血なんかじゃない。
「・・・・・・吐血・・」
喉の奥が熱く、痛い。
だが、止まらない咳。
早く、早く下に行ってまだ残っている敵を殺らなきゃいけないのに。
永倉はお調子者でバカだから、油断しすぎてやられる。
沖田はそう思うが、立つことすらできない。
「蒼井睦月・・・・予言するならここまでしとけよな・・・・」
消えそうな声で、そう呟いた。