ドロップ-記憶-
男の子は、ドアのとこでとまってるだけで、動かなかった。
「初めまして。あなたは誰?」
だから声をかけてみた。
「あ、あぁ…俺は
岸田 春西」
キシダ シュンセイ
岸田春西と名乗る男は、どこか親しみやすいカンジだった。
とゆーか、珍しい名前だな…。
「ちなみに、皆からは
シューサイ、って呼ばれてる」
「シューサイ…?」
「あぁ…。あんたは、
千歳 沙由だよな?」
チトセ サユ
「………うん」
なんでこの人は私の名前を知っているんだろう…。